場内にエゾシカが大量出没先日、足寄の牧場にあるデントコーンを借り終わった畑と家庭菜園用の畑にエゾシカが30頭程出没しました。
刈り終わった畑に残ったデントコーンを夕食にするようで、夕方、暗くなってきたころに出てきます。
どこから侵入しているのか突き止めて、その度に出入り口をふさぎます。
今回は二カ所発見しました。




鹿がヒトや牛に直接害を及ぼすことはないのですが、私たちが困るのは牛達のために作った自給飼料を鹿が食べてしまうことです。
放牧地に出没しては、美味しく栄養価の高い草を食べてしまうし、デントコーンに関しては春に種を播いて新芽が出たらパクっ。
伸びてきて芯が出てきてはパクっ。
デントコーンが実をつけたらますます美味しいから実だけをパクパクっ!
デントコーンサイレージは茎葉から実まで全部を使って製造するので、実が鹿に食べられてしまうと、その分できあがりの保存食(サイレージ)の栄養価も下がってしまいます。
まして、サイレージのチューブ詰めを狙われてビニールに穴を開けられてしまったら乳酸発酵が妨げられ、発酵ではなく腐敗してしまい、数百万円もの損害が出てしまうかもしれません。
そのため、鹿が敷地内に出入りしているのを見つけたらすぐ猟友会に捕獲依頼を出し、鹿柵の抜け穴を探しています。
足寄町の鹿対策足寄町で鹿対策を始めたのは平成2年からのようです。
平成10年以降、エゾシカの被害地域が拡大したことに伴って、金網柵(木杭を5~7m間隔で打ち込み、20×20cm目合いの金網をはる)の設置を進めてきました。
平成16年時点での町内のエゾシカ防護柵の総延長は約557kmにも及ぶそうです。
鹿を囲っているのか、私たちが囲われているのかと言った冗談も聞こえてきますが…(^^;
エゾシカによる農林業被害昨年度の野生鳥獣による道内の農林水産業の被害は46億7500万円だったそうです。
そのうち全体の8割がエゾシカによる農林業被害で、39億1700万円に上ります。
一番多い被害は牧草で20億5000万円、続いてビートの2億8600万円、水稲の2億6800万円となったそうです。
エゾシカの生息数の減少により、全体の被害額は前年を3億3800万円下回ったものの、じゃがいもやデントコーン、大豆などは前年を上回りました。
エゾシカと車両の衝突事故日本損害保険協会北海道支部の調査によると、2014年度のエゾシカと車両の事故状況は、保険金支払件数745件、支払額は3億5,641万円(1事故当たりの平均保険金支払額は47.8万円)に上るそうです。
車両の修理で済めばいいのですが、北海道の冬道は道路凍結のためにとても滑りますので、下手をすると大けがや命を落とすことにも繋がりかねません。
冬に北海道をお車で移動されることがありましたら、道路脇に飛び出しそうな動物が居ないか気を配って走行してくださいね。
E型肝炎にご注意を繁殖能力が高いエゾシカを計画的に捕獲していかないと、エゾオオカミが絶滅してしまった北海道では、増殖を食い止めるすべがありません。
一部では捕獲したエゾシカを焼却処分しているということもあるそうで、エゾシカ肉の有効活用を地域をあげて模索しているのが北海
道の現状のようです。
飲食店の皆様にも大いにご活用いただきたく思っております。
ただし、飲食店の皆様はご存じのこと思いますが、鹿肉にはE型肝炎ウイルスに汚染さてれいるおそれがありますので、ご使用の際は農林水産省の通知及び厚生労働省のガイドラインを参考に加熱を充分に行ってください。
市街での捕獲には麻酔吹矢使用も最北の地稚内市では、住宅街に鹿が入り込みくつろいでいるというニュース(道内)を見ました。
市街では鉄砲が使えないので、鹿が安全だと思い住み着くのだそうです。
麻酔の吹き矢を使った捕獲を試みているとのことでした。
